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2018-02-03 Sat

2018年もすでに1ヶ月が過ぎ、気づけば2月、如月(きさらぎ)です。
先日、森林国際セミナーに赴き、インドネシアの南スマトラで活動する現地NGO「HaKI」の代表、アイディルさんのお話を伺ってきました。質問をしたら「good question!」と言ってくれたので、参加に対する充実感がプラスされ、今日はその簡単なご報告です。



前提として、CSR分野の中で取り扱われる課題の中でも唯一無二の国際合意といっても過言ではないのが「気候変動」です。気候変動は、大気中のCO2濃度の上昇に起因すると言われ、昨今の甚大な自然災害など、私たちの暮らしに脅威をもたらすだけでなく、気温上昇は将来世代に対する懸念材料にもなっています。そして、CO2濃度の上昇に一役買っているのが、森林破壊による地中に固定されていたCO2の大気への大量放出です。

アイディルさんの故郷ももともとは原生林だった土地が、紙パルプ生産のために、伐採され、植林地造成がなされています。

Global Forest WatchなどのNGOが上記のような地図を作成しており、どの企業がどのエリアの所有権を持っていて、その所有権内で起きている森林火災や保護度の高い泥炭地(Peat)開発がなされていないかをモニタリングしています。

企業に所有権を与えていたインドネシア政府もようやく事の重大さに気づき、3年前から保護すべき原生林の違法伐採の規制に乗り出しています。
ただ、紙パルプの需要は大変高く(日本にも安価なコピー用紙として輸入されています)、規制の遵守は道半ばというのが現状です。

HaKIのような現地NGOが訴えてくれるありがたさをかみしめつつ、今日は遠い日本からでも課題を概観できる地図の重要さに視点を置いてみます。

CSRに取り組む企業にとって、財務だけでない環境・社会・ガバナンスに関する情報開示は今や必須の事項です。原材料調達を行うサプライチェーンの上流で問題がないか、それが将来的なリスクになり得ないか、投資家も関心をもって、開示された情報をウォッチしています。

情報開示が進んでいても所有権内に保護度の高いエリアが多ければリスクが高い企業と受け取る投資家もいます。地図は衛星表示のため、リアルタイムでエリアの状況が確認でき、総合的にオペレーションに問題ないかどうかを判断する材料として、あるいはエンゲージメントの話題として地図が活用されています。

翻って、私が農園の地図作成を重要だと思っているのも客観的なコミュニケーションを進めたいという思いに集約されています。また、2016年に訪れたインドネシア・スラウェシのカカオ農家では、一軒一軒、カカオの木がどこに植わっていて、収穫量や病気の有無などをしっかりデータとして積み重ねられていて、大変刺激を受けました。

そんなことから今、関心を持っている地図づくり。2018年、少し時間的な余裕ができたので、しっかり進めたいなぁと考えています。

ちなみに私がアイディルさんに「good question!」と言ってもらえた質問は、悪名高いAPP(アジア・パルプ アンド ペーパー)社の所有権内で操業するサプライヤーの数についてでした。スライドでは、調査対象サプライヤー8社の範囲で、森林火災が起こった各社の面積を説明していたのですが、日本の国土面積に匹敵する所有権を持つAPP社のサプライヤーの総数っていったいいくつなんだろうと思ったからです。回答は、38社(うち完全子会社は6社)でした。私がNGOの世界に飛び込んだのは、オーストラリア・タスマニアでのユーカリの原生林の造成による紙パルプ生産が発端になっています(日本企業が関与していて、日本人なのに知らないのか、と現地NGOの方に怒られたのは忘れもしない思い出です)。38社というサプライヤー数を多いとみるかすくないとみるか、いずれ、現地に足を運び、体感する機会に恵まれたらなと考えています。



2016-08-06 Sat

上場している企業にとって投資家の存在は、大きいようです。

情報開示を求める動きから生まれたNGOである、CDP(旧名称:カーボン・ディスクロージャー・プロジェクト)は、機関投資家と連携し、企業に対して環境戦略や温室効果ガスの排出量の開示を促す団体で事務所をロンドンに構えています。
そのCDP、世界の先進企業に情報開示を求めてアンケートを送り、その回答を分析・評価して、投資家に開示しているのですが、6月ごろ、CSR担当者はアンケート回答の締め切りで多忙を極めます。

2003年を日本のCSR元年だとすると、CSRが浸透して早10以上。企業の担当者も異動を数回繰り返し、CSRが企業の中に根付いた感じです。そういうと聞こえがいいのですが、引き継ぎ仕事になってしまっている感じもあり、与えられた仕事だけこなせばよいという傾向が強くなっているようにも思います。

CSR担当者に送られてくるアンケートは、CDPだけではないことは言うまでもありません。国内外問わず、さまざまな組織(国、自治体、評価機関、大学、NGOなどなど)から環境、社会、ガバナンスに関するアンケートが送られてきているため、自社基準の中で回答するものを絞っていても、CSR担当者の大きな仕事のひとつになっています。CDPと同じカテゴリで捉えらているのが、FTSE、DJSI (Dow Jones Sustainability Indices)、MSCI、日本でいうとモーニングスターなどでしょうか。これらは、投資家に情報を提供する評価機関であるため、CSR担当者の中には、CDPは、一企業・評価機関だと勘違いしていると見受けられるところも。NGOであることを理解していない方もいらっしゃるようです。

アンケートは、上場企業に送られていて、CDPがまとめた回答結果のレポートのリストには、私の前職の企業名も見つけることができました。
しかしながら、N/Aの文字。N/Aは、該当なしということを意味していますが、アンケートを送ったけれども回答が得られなかったということだったのだと思います。
日本では温暖化対推進法により、事業所ごとのCO2排出量の情報開示は行っているはずですが、社長あてに送られてきても「CDP(シーディーピー)?」とその意味が理解されずに、対応する部署もなく、アンケートが置き去りにされている様子を、以前いた者として容易に想像することができます。ただ、批判しているのではなく、グローバル展開をしたいと考えている企業ではないので、情報開示により投資家とコミュニケーションをとるより先にもう少し規模にあった省エネなどの取り組みを推し進めることで企業全体の環境への認識を高めるのが得策と思っています。

ここまで紹介したCDPのウェブサイトはこちらから

日本以外の各国企業にも同様のアンケートを行っているCDP。
2016年に入って、私たちの間に衝撃が走ったのは、そのCDPが、アンケートを有料化することにしたということです。
企業が時間やコストをかけて回答するアンケートにお金を払うってどういうこと?NGOがもっと儲けたいということ?
と思われるところですが、この動きは、自社の環境取組みに対して投資家にきちんとした情報を届け、ちゃんと評価してほしいというところに集約されると思います。

こうした情報開示の動きに対して、世界は日本の2周も3周も先に行っています。どうやら日本だけ例外的に、有料化がなされなかったようですが、それは、CDP日本事務局の森澤さんがロンドンの本部と強く交渉されたから。森澤さんによれば、日本で有料化したら CDP に答える企業が減ってしまう可能性が高いので、時期尚早であるということを本部に伝え、日本を例外にしてもらったとのこと。その判断を森澤さんがせざるを得なかった背景には、日本の認識が遅れていることが挙げられます。それは、必ずしも日本企業の責任ではなく、評価する投資家側が環境などを情報のうまく利用できていないということもあります。

日本もまだまだこれから…といったところで、またCDPについては折に触れて紹介できればと思います。




2016-06-23 Thu

世の中には、目を伏せたくなるような酷な現実が存在します。その一つに、紛争の資金調達のために不法に取引されている紛争鉱物があります。紛争鉱物全般の話は、次の機会に譲るとして今日は、紛争ダイヤモンドに焦点を当てたいと思います。

紛争ダイヤモンドについて、こうした問題に今まで触れてこなかった層に訴求してくれるのが、フィクションでありながら、さまざまな輸入産品の裏に隠された事実を表面化するきっかけを与えてくれた、2006年の映画「ブラッド・ダイヤモンド」です。さかのぼること大学時代。試写会のチケットが当たった私は、フェアトレードの活動に熱心だった知人と中野まで観に行きました。

劇中の子供兵の様子など、まさに目を伏せたくなるような衝撃的なシーンが続出。ストーリー性があり、物語にグッと引き込まれる演出は、素晴らしいものだと感心しました。

こうした大学時代の関心が今の仕事につながっているんだと思うとなんだか感慨深いものがあります。

現在、金やタングステンなどの資源鉱物は世界中で採り尽くされているのが現状です。金でいうと大規模な露天掘りの金鉱山では、1トンの採掘量に対して、わずか0.3グラムしか採れないと聞いています(教養としての資源問題)。こうした鉱物は木々に囲まれた自然豊かな地の地中に多く存在することなどから、資源採掘に伴う環境への影響は、想像を超えるものです。

朗報としては、ダイヤモンドは合成が可能になったということです。炭素を高圧で圧縮して合成するようですが、技術的には私が生まれた以前から存在し、主に研磨材として工業用に使われていたようです。
確かに、キッチン用品でダイヤモンド入り包丁研ぎなんてのが売られていますよね。

環境負荷や資源枯渇のことを考えると鉱物資源の代替品は不可欠で、合成ダイヤも地中から採掘しないというだけで偽物ということではないのでいいなというのが私の意見です。

2016-06-05 Sun



オリエンタルランドが運営するディズニーランド。
子供がいるわけでもない30代の私が、まさかこの数年で5,6回も行くとは思ってもみませんでした。
どちらかというとイギリスの覆面芸術家、バンクシーが2015年に期間限定で開園した「ディズマランド(憂鬱な世界)」に興味を持つ方で難民の乗ったボートを操作するゲームなど、現実を突きつけられるシュールなテーマパークに「よく表現した!」と関心しているほどです。

というわけでディズニーは完全なる家族の趣味です。

そんなディズニーですが、夢の国にふさわしく、調達に関するさまざまな自主基準を持っています。
たとえば、提供・販売するすべての食品の安全・安心を確保するため、方針を持ち、基準に則り、定期的な評価を行うなどしています。
また、テーマパークで使用される原水のうち約60%は、自前の設備によってリサイクルし、トイレの洗浄用水として使用しているということです。

グローバルな視点に立ってみると、元祖のU.S.のディズニーでも、ディズニー基準を持つようで、ステークホルダーの意見を聞くという目的で規模の小さな私の団体にもアンケートが送られてきたほどでした。幅広く取り組むその姿勢は、徹底しています。

2011年には、グリーンピースに、おもちゃを梱包しているパッケージの紙がインドネシアから調達された違法伐採木材ではないか、と原材料への苦言がなされ、Mattel社に対して不買運動が起こりました。
Mattle社は、バービー人形のほかにディズニーのキャラクターであるカーズの玩具を製造・販売する世界最大規模の玩具メーカーです。

そのときのキャンペーンの目玉は、Mattle社がメインで扱うバービー人形で、バービーの恋人のケンが「バービー、もうお別れだ!」と怒るというストーリーで不買運動のキャンペーンがはられました。
Mattle社がちゃんと対処した後には、こちらのサイトがオープンし、無事仲直り。

きちんと対処した後には、称賛のフォローをする、という海外のNGOの戦略に関心しつつ、ディズニーが取引しているMattle社が叩かれたという一件。間接的に関与したとして、ディズニーもMattle社に働きかけなどを行ったと聞いています。

そんなことで、ディズニー基準を真に実行していくため、グローバル、日本問わず日々取り組みを進化されているようです。


さてさて2016年は、有効期限が10月までのパークチケットが手元にあるため、今年は2回もディズニーに行くことになりそうです。ディズニーの細部へのこだわりを体感しながら、楽しんできたいと思います。




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暑さ厳しい日々が続きますね
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